皆さんはお灸を受けた事があるだろうか?

私は艾のお灸というものを鍼灸師になる前の話だが専門学校に入って初めて知った。

それまではお灸と言うとイトオテルミーなどの温灸やせんねん灸などの隔物灸のみしか知らなかった。

なので漫画等で背中に大きなお灸を乗せている絵を見ると原始的な絵に見えたまでは良いが、実際、艾が存在する事すら知らなかった。

しかし、艾のお灸でもその様に大きく付けるお灸もあれば小さく付けるお灸もある事を専門学校で初めて知った。そして、それらの意味も初めて知った。

そこで今回は艾を中心に現在一般的に行われているお灸を書いていこうと思う。

艾の原料はヨモギ

艾の原料はヨモギなのです。皆さんの中にも知らなかった人も多いのではないでしょうか?

その中の繊維を取り除き葉の裏の繊毛の部分のみを原料にしたものが艾なので、なかなか手の込んでいるものになります。

艾の中でもグレードがある

艾の中でも粗悪艾 艾 上級艾 最上級艾とランク付けがあります。それにより品質や肌触り、香ばしさなどが変わって来ます。

一般的に小さく捻ってお灸を使用する際に使われる艾は上級艾か最上級艾が使用される事が多いです。理由は上級艾や最上級艾は繊維や不純物が非常に少なく

温度変化にもムラが無く、捻って温度調整や硬さなどの加減が容易に出来るからです。一方、粗悪艾などは繊維がある分、指先で大きさを加減したりする際に

非常に捻り難く、形もボロボロに崩れやすく指先で形を整え難いという難点があります。なので指先で捻るお灸には適さない事が多い様です。しかし、

後に書きますが、1.5cm位球の形にして鍼の竜頭(鍼の持つ所)に付けて燃やす方法を灸頭鍼と言いますが、この様な時や

もっと大きな背中にごろっとした山にして乗せる様な皆様が漫画などで見た事ある様なお灸の方法には適すると言われております。

これらは暖かい輻射熱を利用して患部を温める様なタイプのお灸ですので、その様な時には温度が上がって丁度良いとされております。

粗悪艾の中でも繊維が多過ぎる安物もあり、その様な安物だと繊維がバチバチとなり、火花が皮膚に飛び散るので良くありません。

当施設では灸頭鍼などでも安全に使用出来る様にするために上級以上の艾を使用して居ります。

粗悪艾やもっと商品にならない様な艾のものでも安全性に問題が無いものだと「隔物灸」や「棒灸」などの原料となっております。

これらは温度が上がる方が都合が良いので安全性にある程度問題が無ければ「隔物灸」や「棒灸」の原料となります。

スライムの様な山の艾は現代では温灸の事

良く漫画などで背中に大きな艾を乗せている光景を見た事があるでしょう!あれは「温灸」と言って

ある程度広い範囲を温める時に使用するお灸です。なのであの山の様な艾を完全に燃やしきる訳ではないのです。

それこそ大やけどですよ!大火傷!(笑)。営業停止ですよ営業停止!(笑)。医療事故ですよ!(笑)。

あれは山の艾の内、5割か6割燃やしたら直ぐに取るんです。それを何回か繰り返すんです。

煙が凄い!(笑)。けどとても気持ち良いんですよ!気持ち良さはこれに勝るものは無いのではないでしょうか?

お腹が弱い人だとへそ灸などと言って塩やみそ、しょうが、にんにく等を乗せ、その上に

この様なお灸をしたりします。最近だとこれを進化させた形でびわの歯や柿の葉やなどでお灸を行う所も多いですよね。枇杷の葉や柿の葉灸気持ちよさそうですね!

私も受けてみたいですね!

現代で言う温灸や棒灸と一緒の役割なのですが一番気持ち良いのはやはりこの艾の温灸ではないでしょうか?

温灸は用いやすく気持ちが良い

大きな艾の温灸も気持ちが良いのですが、効率や用いやすさを考えると難しい面があります。そこで普及してきたのが以下に挙げる「温灸」があります。

ある程度広範囲を温めるのにはこの「温灸」タイプが適してます。艾を紙で巻いたような「棒灸」や木箱の枡の様な中に艾を入れて燃やすもの

MT式と言って、熱源を鉄板や陶器で出来た筒に入れて筒を熱々にして日本手ぬぐいなどを敷き、その上からアイロンをかける様にして行うようなお灸です。

また当施設では「イトオテルミー」という温灸を使用して居ります。太めのお線香型の練り艾という漢方成分を混ぜ込んだ特殊な艾を使用する最高級品の上質な温灸です。

透熱灸や知熱灸は米粒大か半米粒大、若しくはその5分の1くらいの大きさで使用する事が多い。

最上級の艾で捻りに調整を加え温度加減を容易に変えられる。しかも大きさも状況に合わせて調整して使用する。プロの技ですね(笑)。これが透熱灸と言います。

透熱灸は完全に皮膚を焼き切るか、その手前位で止めます。皮膚を焼き切ってもそこまで水膨れを出さずに済むには大きさや硬さを加減するのです。

また、完全に焼き切り痕が付くのが好きな人も居るのです。その様な方にはやや大きめに、そして硬く艾を捻る事です。

知熱灸とは小さく捻ったお灸の「温灸版」の様なものですね。しかし、小さい分、ピンポイントで使う分、しっかりとした効果があります。

半米粒大かそれよりも3分の一位に捻った艾を6割か7割位したら親指と人指し指先で窒息消火か、完全に根こそぎ取ってしまいます。

火傷の心配が少なく当施設では安全な為透熱灸に変わり使用頻度がとても高いお灸です。

そもそも透熱灸や知熱灸は何のために使用されるのか

当然、昔は「せんねん灸」などの「隔物灸」が無かったので艾を使用してました。

しかし、現在も当施設では「隔物灸」は使用して居りません。

その理由としては使用するにあたり温度や硬さなどの様々な調整が柔軟性に富み容易である点です。

そしてそもそも透熱灸や知熱灸は日本で発展しました。その昔、鍼の制度がまだまだ悪かった頃、

鍼と同じ効果を出せるものという事でこの知熱灸や透熱灸が発展し、歴史を育み、現在まで来てます。

臨床的には「鍼を使用したが痛みが取れない」時や「五十肩」の施術の〆に使用します。そして挙がらなかった腕がヒュッと挙がったりします。

当施設ではこの様な用い方をしております。

あまり知られていない「打膿灸」は化膿させて免疫力を上げるお灸の施術だが「合法」。

打膿灸とは皆さんご存知でしょうか?打膿灸とは患部や特効穴を何度もお灸をしてそこを化膿させて更に排膿させるお灸施術法です。

免疫力が上がったり、難治性疾患にはとても良いお灸です。昔は水膨れを作り化膿させて更に排膿し、

免疫力を上げるという内容はかなり深く考えられた施術法だった事には違いありません。化膿させてしまう施術ですが、現在のあはき師法では合法です。

数は少ないですが、現在でも行って居る灸院、やいと院(※1)も存在すると聞いて居ります。

※1「やいと」や「えつ」とはお灸の地方用語。あはき師法の「広告の制限」でも「やいと」や「えつ」の表記は合法である。「やいと」や「えつ」は主に中部よりも西の地方、

九州、中国、四国、関西地方を中心に呼ばれて居ります。

仙台近郊やそれ以外の方へ

お灸も大変素晴らしい物であり「鍼のついで」とか「鍼よりは劣るが良い物」などと片付けては勿体無いと思います。お灸はお灸です。大変奥が深く素晴らしいものです。文化、歴史もあります。

その様な観点で当施設はお灸を取り扱っております。

当施設でもっと伝統や歴史、文化があり奥が深いお灸についてもっと触れてみませんか?知ってみませんか?親しんでみませんか?

お灸についてもっと知りたい方、お灸を受けてみたい方や見てみたい方、触れてみたい方は施術を受けながら是非どうぞ!是非、当施設までどうぞお気軽にお越しください!