麻酔は痛みを麻痺させる薬の事ですが、通常、
歯医者さんで抜歯する時、病院等で胃や腸の内視鏡、
肝生検などで皮膚に穴をあけて臓器組織を採取する時、
手術でメスを入れる時などに麻酔を行います。ところで鍼にも麻酔ほど強くはないごく微量な人体に備わった天然の「鎮痛効果」もあります。
鍼麻酔を利用して胃の手術なども行えるのです。しかし、あまり効率が良いものではないので
行われません。全身の鍼麻酔用のツボを用いて
それぞれのツボに鍼にて強刺激を送ります。
脳内モルヒネと呼ばれる鎮痛物質を分泌する事を利用して特殊な例では鍼麻酔など不可能ではないという事です。
wiki鍼灸、歴史項中国現代参照https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8D%BC%E7%81%B8
しかし、鍼の鎮痛効果は全ての強い痛みに対して即効性がある訳では残念ながらないのです。
そこまで強い鎮痛効果は発揮できません。鎮痛薬は蛇の猛毒や麻薬級の毒を利用します。それをより安全に作ったものです。
その様な外部から入れる物に人本来の体内モルヒネが強い筈はありません。どうしても鎮痛薬や鎮痛の注射に頼らないといけない事も有ります。椎間板ヘルニアなどで
重度の場合、鍼や灸だけでは無理です。硬膜外ブロック注射がどうしても必要な事があります。
しかしです。その様な時でも鎮痛剤や注射で収まらない痛みが鍼で楽になるという事は結構あるのです。痛み止めだけだと「痛みは止まったけれど動かしにくい、歩きにくい」と言う時に「鍼をプラスするとなんだか歩く事が出来る」と言う現象が生じます。不思議です。
人の身体なので鎮痛よりも血流や働きを高めた結果、動きが楽になったり痛みが軽くなったという場合です。この様な時は鎮痛薬はあまり利きません。
また、温めた方が鍼よりも痛みが取れる事も有ります。また、温めても痛みは取れないけれど鍼なら痛みが取れる事も有ります。
その状態を試しながらお灸か鍼かを使い分けて行きます。
特に慢性痛や長年の腰痛の時などの時に今までの苦しみがたった1回で楽になったなどと言う時が稀にあります。
この様な経験をすると鍼は即効性があると感じます。
しかし、東洋医学とは身体全体からの流れを整える施術になりますので
痛くなったら鎮痛効果を求めて刺すよりは日々の体調やツボの反応を見て経絡を整えて行く事が大事です。それが最も予防にもなるのです。
そして深く刺す事だけが鍼ではないという事がわかります。体調や身体の不調により痛みが出てきたりするのが理解できるものです。
また、体調の変化、気温や天気の変化時に調子を崩したり頭痛や関節が痛くなる人も居ります。出来るだけ予防に務めましょう。
仙台近郊やそれ以外の方へ
食事、睡眠、運動、ストレスを溜めない事がやはり一番大切な事です。